日本における将来のAI・デジタル人材需給について、内閣官房が公表した「新しい資本主義実現会議(第34回)資料14」に基づき、現状と課題を共有した。
同資料によれば、2040年にはAI・ロボットを活用する人材の需要が約498万人に達する一方、供給は約172万人にとどまり、約326万人の深刻な人材不足が生じると推計されている。

この不足は、製造業、医療、介護、金融、物流など幅広い産業分野において、AI・デジタル技術の社会実装を阻害する要因となる可能性が高い。特に、生産年齢人口の減少が進む中で、AI人材の不足は日本の国際競争力や経済成長の持続性に大きな影響を及ぼすことが懸念される。

また、単なるエンジニア不足にとどまらず、AIを業務や経営に実装・活用できる「応用人材」や「分野横断型人材」の不足が、より構造的な課題である点が指摘された。国内人材の育成強化に加え、リスキリングの推進、産学連携の深化、外国人高度人材の受け入れ拡大など、多角的な対策が不可欠であるとの認識が共有された。

今後は、政府・産業界・教育機関が連携し、AI人材育成の量的拡大と質的高度化を同時に進めるとともに、医療やライフサイエンス分野を含む成長分野への重点的な人材供給策を検討していく必要があるとの結論に至った。

(出典:内閣官房「新しい資本主義実現会議(第34回)」資料14、2025年5月)